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2009年度 第87回 関西学生サッカーリーグ

 09.11.19 <2009年度 第87回 関西学生サッカーリーグ 後期・第9節 Result>

■11月14日(土)@三木総合防災公園陸上競技場 11:30 kick off
 同大 1(1−1)2 阪南大


≪得点(アシスト)≫
 同 大 26分 3 安川 有

 阪南大 44分 14 東 浩史(7 井上 翔太)
       88分 14 東 浩史(28 谷本 泰基)

 残り試合全勝でインカレを目指す同大だが、「ケガ人が多過ぎる」(各選手)状態で、ベストメンバーが組めない。
対する阪南大は、主力が戻りつつあり調子も上向き。インカレも現実味を帯びて来た。対照的な両チームの対戦だが、試合内容は濃いものになった。
 阪南大の中盤のキーマンMFE井手口正昭が「同大の形に持っていかれると苦しい。調子の良い自分たちの形に持ち込めれば」と語っていたが、序盤は同大が形を作る。MFG荒堀謙次が深い位置から組み立てとフィニッシュに参加し、左サイドはMFF楠神順平と左SBA林佳祐で相手陣深くまで抉る。同大の定番の形を立て続けに見せる。そして得たCK。MF27東矢尚仁が蹴ったボールが、楠神に渡るがシュートはヒットせず。ただそのボールがDFB安川有の前に転がり、安川が豪快に左足で決める。26分、試合を動かしたのは同大。同大は、前半をこのまま切り抜けようとしたが、阪南大がそれを許さなかった。好調を維持するM東浩史とF井上翔太のコンビが冴える。前半終了間際に、井上がドリブルでごぼう抜き。フリーの東に渡すと、「GKに当てないように気をつけた」という東のシュートが決まり同点。これで阪南が勢い付いた。後半終了間際にも、東が「思いっきり打った」シュートを捻じ込み逆転。好調さを見せるとともに、上位戦線に踏み止まった。
                                     (文:サッカーライター ハヤシ ヒロヒサ)


■11月14日(土)@三木総合防災公園陸上競技場 14:00 kick off
 桃山大 1(1−0)2 立命大


≪得点(アシスト)≫
 桃山大 1分 11 齋藤 達也(1 北井 太陽)

 立命大 49分 20 佐原 啓泰
       83分 8 福本 尚純

 電光石火の先制弾だった。開始1分。桃山大GK@北井太陽のフィードから、快足FWJ齋藤達也が抜け出す。「GKの位置取りが見えたので、強いシュートではなかったけど、流し込めた」(齋藤)という冷静なゴールで桃山大がいきなり先制する。時間が早かったため、立命大には焦りはなかっただろうが、それでも攻撃は縦に急ぐものが多く、得意のサイド攻撃を見せられない。反対に、セカンドボールを拾える桃山大は、MFE岡田翔太郎がゲームメイク。中央、左右にボールを散らし、立命大DF陣を苦しめた。立命大にとって幸いだったのは、形にならなかった前半で失点を重ねなかった事。ハーフタイム、G福本尚純主将が「攻撃に形を修正した」事で、立命大が息を吹き返す。
 後半早々、相手DFにプレッシャーをかけたFWS佐原啓泰がボールを奪う。しかしシュートを撃つには角度が無い。ここでの佐原の選択は僅かな角度を射抜くシュート。それが見事に決まり同点に。気分的にも落ち着いた立命大は、後半の主導権を常に握る。右サイドでは、MFE是井優輔が仕掛け続け、左は、SBD前野貴徳がオーバーラップを繰り返す。しかし、なかなか点が入らずもどかしさも出て来た83分。福本がライン裏でパスを受けてGKをかわす。DFにボールをクリアされそうになったが体ごとゴールマウスに押し込んだ。
執念の逆転劇。立命大が優勝のチャンスを自分たちの力でもぎ取った。
                                     (文:サッカーライター ハヤシ ヒロヒサ)


■11月14日(土)@西京極総合運動公園補助競技場 11:30 kick off
 大産大 0(0−0)3 京産大


≪得点(アシスト)≫
 京産大 72分 41 安藤 俊輔(10 小笠原 侑生)
       81分 10 小笠原 侑生(7 稲本 悠人)
       88分 7 稲本 悠人

 一刻も早く残留争いから抜け出したい大産大と、残留へ向けて一縷の望みを残したい京産大。シーズンも終盤に差し掛かり、双方とも絶対に落とせない戦い。
 まずは大産大が優位に試合を進める。しかし、FWH西之宮慎司にボールを入れた後の展開が上手く機能せず、単調な攻撃に終始してしまい、得点に繋げることができない。櫛引実監督は「好調だった西原周平をインフルエンザで欠いたのが痛かった」と悔やんだ。
 後半に入ると、大産大の運動量が落ち始めたこともあり、京産大がセカンドボールを拾い、効果的なカウンターを繰り出し始める。そして迎えた72分、MFI小笠原侑生のミドルシュートがクロスバーに当たり、その跳ね返りをFW41安藤俊輔が落ち着いて決め、ついに先制。更に81分、MFF稲本悠人が右サイドから上げたクロスを小笠原が頭で合わせ、2−0。勢いに乗る京産大は、88分にも安藤が倒されて得たPKを、稲本が決めて3−0。京産大が8試合ぶりの勝利を飾り、1部残留への希望を見出した。
 1得点1アシストの京産大・小笠原は「今年は結果を出せてなかったので、久しぶりに得点に絡めてよかった。やっぱり勝つのは嬉しい」と喜びを爆発させた。
                                     (文:京産大アスレチック 谷口 達也)


■11月14日(土)@西京極総合運動公園補助競技場 14:00 kick off
びわこ大 1(1−0)0 大教大


≪得点(アシスト)≫
 びわこ大 44分 13 平野 甲斐

 「この試合の重みを分かっていない」試合後、大教大・入口豊監督はこう語った。それほど、勝てば自力で残留がほぼ決まるびわこ大、第一試合に勝利した最下位の京産大に勝ち点差を詰められた大教大、両者にとって重要な試合であった。
 序盤、試合の流れを掴んだのはびわこ大。胃腸炎でベンチスタートのFWL平野甲斐を27分に投入すると、その采配が的中。平野をターゲットに次第にボールが収まりだし、裏をつく飛び出しで大教大へ攻勢をかけた。そしてスコアレスで迎えた前半、ロスタイム。びわこ大があまり角度のない位置からFKのチャンスを得ると、キッカーは平野。地を這うシュートは味方の足元を抜け、ゴールへと突き刺さった。
 最高の形で後半を迎え、終始びわこ大ペースで試合が運ぶ。逆に前半終了間際のゴールは大教大には精神的ダメージが大きく、大教大らしい粘り強いサッカーが影を潜めていた。後半もびわこ大はMFN浅津知大がサイドで起点になるなど交代選手でリズムを掴み、追加点は奪えなかったものの3連勝。リーグ前半戦は苦戦を強いられていたびわこ大が波に乗ってきた。一方、大教大はまたしても降格争いに踏みとどまる結果となった。残り2節、勝つしかない。
                                        (文:フリーライター 久住 真穂)


■11月15日(日)@三木総合防災公園陸上競技場 11:30 kick off
 大院大 1(0−2)3 大体大


≪得点(アシスト)≫
 大院大 87分 9 岡村 和哉(5 泉尾 大樹)

 大体大 27分 8 村田 和哉(2 前田 涼太郎)
       34分 8 村田 和哉(10 川西 翔太)
       59分 10 川西 翔太(5 藤春 廣輝)

 前節、首位関学大に勝利するなど後期台風の目となっている大院大。負ければ自力での残留が厳しくなり、プレッシャーが掛かる大体大との一戦。
 この日の主役は大体大・MFG村田和哉。「もう後がない。この試合に全力を注ぐ」とキレのあるドリブルで相手を翻弄する。得意のサイドでマークがつくと、FWI川西翔太とポジションを交代し前線でプレー。そして27分、待ちわびた先制点はDFA前田涼太郎のドリブルから中央で待ち構えていた村田のシュート。ここ2試合無得点の大体大はこのゴールで勢いづくと、2点目もまたしても村田。少し下がった川西から縦パスを受けると、DFの裏へ飛び出し完全にGKと一対一。これも落ち着いて決め、2−0。大院大は完全に守備が崩壊。DFラインをコントロール出来ず揺さぶられる。
 後半に入り59分、川西がDFD藤春廣輝のロングフィードをワンタッチでゴールに押し込み、大体大がリードを広げる。これまで逆転勝ちを収めてきた大院大も「3点目が痛かった」と、藤原義三監督。試合終了間際に1点を返すにとどまり、大体大が実に6試合ぶりの勝利を決めた。大体大は次節へ望みをつなぐ貴重な一勝で熾烈な残留戦線に生き残った。
                                        (文:フリーライター 久住 真穂)

  
  2得点でチームの勝利に大きく貢献(写真中央左:大体大・村田和哉選手)     photo 関西学連J
 
  
  ダメ押しの3点目をゲット!(写真右:大体大・川西翔太選手)            photo 関西学連J
 

■11月15日(日)@三木総合防災公園陸上競技場 14:00 kick off
 関学大 1(0−0)0 関西大


≪得点(アシスト)≫
 関学大 59分 11 原田 雅史(19 阿部 浩之)

 これがライバル校の宿命なのだろうか。2年連続、インカレ出場争いを関関が演じている。ここ2年の対戦成績は、関西大が2勝1分とリード。今年もまた勝ち点差2で優勝争いも演じている両チームの対戦は、“絶対に勝ちたい”強い気持ちがぶつかり合う熱戦となった。
 前半は圧倒的に関西大のペース。連動した動きで高いボール保有率を保ち、ほとんど関学大へボールを持たせなかった。関西大は得点王を狙うFWP金園英学がゴールを狙うも、関学大の守備陣がそれを許さない。守護神・GK@長井健輔、顔を骨折し試合出場も危ぶまれたゲームキャプテンDFC志田野雄一朗、DFD飯田洋介など4回生が中心となりチームを牽引した。そして、チャンスは訪れる。後半、徐々にセカンドボールを拾いだした関学大は、右サイドに張ったMFR阿部浩之が関西大DFを引き連れながらもクロスを挙げるとそれに反応したのはFWJ原田雅史。この値千金の1点でゲームは決まった。
 個人能力は関西大の方が上だろう。だが、チーム力というのは改めて技術だけではないということが分かる試合だった。熱き主将をはじめ、選手、スタッフ、応援の部員それぞれが大粒の涙を流し、勝利をかみ締めていた関学大。チーム一丸となって戦い、実に2年半ぶりに公式戦で伝統の一戦を制し、首位へ返り咲いた。
                                        (文:フリーライター 久住 真穂)

  
  ライバル相手に貴重な勝利!(写真:歓喜の関学大イレブン)     photo フリーライター 久住 真穂

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