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2009年度 第87回 関西学生サッカーリーグ

 09.09.30 <2009年度 第87回 関西学生サッカーリーグ 後期・第2節 Result>


■9月26日(土)@山城総合運動公園太陽が丘球技場B 11:30 kick off
 阪南大 2(0−0)0 びわこ大


≪得点(アシスト)≫
 阪南大 65分 13 細野 元伸
       78分 28 谷本 泰基(17 永岩 貞亮)

 試合前から、阪南大の須佐徹太郎監督の顔は曇りがち。「メンバーが揃わない」との言葉通り、なかなかスタメンを固定出来ていない。特にFW。昨年の優勝に貢献した選手や、前期に結果を出した選手も故障などで離脱。この試合はワントップで臨む事となった。
 対するびわこ大の望月聡監督に、前節の関大戦での完敗について質問すると、「私は少し引きずっているかも知れないけど、選手はスグに切り替え完了しているので心配ありませんよ」と笑顔で返答があった。
 試合は、キックオフから流れがびわこ大に傾いたと思えば、阪南大が取り戻すという展開ながら、ビッグチャンスまでは生まれない。双方が守備重視をしたわけではないだろうが、シュート数も少なく、スコアレスで前半を終える。後半、加速したのは阪南大だった。FWは人手不足だが、守備はほぼ固定されたメンバーで戦えている。特にE井手口正昭とG長瀬圭佑のダブルボランチの安定感は抜群。井手口がピッチの横幅をしっかりカバーし、長瀬は相手の飛び出しなどに対応。そして奪ったボールをフリーの味方にシンプルに繋ぐ。このボランチの力でゲームが動いたと言って過言ではない。先制点は、びわこ大の守備の連係ミスをFWL細野元伸が見逃さずに突いた。これで気持ちにゆとりが出来た阪南大は終始ゲームを支配し、78分にはMF 28谷本泰基が鮮やかなドリブルで相手を切り裂き追加点。阪南は苦しい戦力の中、しっかりと連勝を飾った。
                                        (文:サッカーライター ハヤシ ヒロヒサ)



■9月26日(土)@山城総合運動公園太陽が丘球技場B 14:00 kick off
 関西大 2(0−0)0 大院大


≪得点(アシスト)≫
 関西大 62分 8 藤澤 典隆(7 佐藤 悠希)
       76分 5 平野 史明(5 田中 雄大)

 夏場から何度か関西大の選手・スタッフにインタビューをする機会を得ているが、常に変わらない言葉が返ってくる。「天皇杯日本一・学生日本一」。その意識は全員に徹底されており、ストイックな程である。試合前の島岡健太監督も「この試合も自分たちらしく」。確かに現在の関西リーグにおいて、全試合自分たちらしさで押し切れるのは関西大だけ。大院大の藤原義三監督も「どこまで耐えられるか」と本音を吐露してくれた。
 対学生、対社会人に関係なく、ここ数試合の関西大の公式戦における爆発力は凄まじい。多様な攻撃パターンと堅守。一時期はあまりオーバーラップをしなかった両SBも積極的に攻撃参加するようになっている。そのため、この試合のヒーローは、大院大のGK@古矢光宏になってしまった。関西大の前半5度の決定機をスーパーセーブでしのぐ。後半も含めると、2本は超の付くくらいのスーパーセーブだった。
 関西大はこの試合、エースストライカーのP金園英学にボールが入らないとみるや、その後方からFWF佐藤悠希、MFG藤澤典隆、そして途中出場の25岡崎建哉がトップを追い抜いて攻撃を仕掛け続けた。62分の先制点は多少運に恵まれたものの、ゴール前に詰めていた藤澤がゲット。トドメはセットプレーに圧倒的に強いDFD平野史明がヘッドで決めた。本当に、関西大の強さが際立っていた。
                                        (文:サッカーライター ハヤシ ヒロヒサ)


■9月26日(土)@西京極総合運動公園補助球技場 11:30 kick off
 立命大 3(0−0)0 大教大


≪得点(アシスト)≫
 立命大 76分 15 渡部 寛(5 前野 貴徳)
       89分 8 福本 尚純
       89分 18 伊藤 了(8 福本 尚純)

 立命大と大教大の順位差は大きく開いているものの、前半の試合内容は互角以上。立命大は前半のシュート数0と、大教大が人数を掛けてしっかり守備しFW陣にボールを触らせなかった。大教大は、中盤の選手たちがこぼれ球を狙い積極的にシュートを放つ。後半も変わらぬ展開が続いたが、この試合、両チームともに激しい競り合いからセットプレーの機会を多く得ており、立命大がそれをものにする。76分にDFD前野貴徳が低く蹴ったFKにDFN渡部寛が合わせ、2戦連続弾。ここまではDFD大久保悟、DFE山本翔太らを中心に集中して厳しくマークし抑えていた大教大だったが、やはり先制点が大きく響いた。終了間際にはJ2ファジアーノ岡山へ入団が内定した主将・MFG福本尚純、交代で入ったFWQ伊藤了が立て続けにゴール。結果、3−0で立命大が2連勝を収めた。
 恐ろしいまでに狙いすました立命大の戦いぶりはさすがに上位に食い込んでいるだけのことはある。大教大は「セットプレーは最初から警戒していたが、最後は集中力が切れてしまった」と主将・大久保。今年の立命大は、厳しい試合でもワンチャンスをものにする力を秘めている。
                                          (文:フリーライター 久住 真穂)


■9月26日(土)@西京極総合運動公園補助球技場 14:00 kick off
 関学大 3(1−0)1 大産大


≪得点(アシスト)≫
 関学大 23分 19 阿部 浩之(11 原田 雅史)
       74分 12 村上 達哉(19 阿部 浩之)
       86分 12 村上 達哉(19 阿部 浩之・29 持田 和明)

 大産大 89分 10 橘 章斗

 関学大が絶好調だ。エースMFR阿部浩之、今年さらなる成長を遂げたQ梶川諒太。「常に諒太の動きを視野に入れてます」と阿部の言葉にあるように、息の合った2回生コンビを軸に両サイドでバランスを取りながら攻撃が組み立てられ、セットプレーではCB2人の高さも加わる。トップもFWH村井匠が何度もドリブルでペナルティエリア内に仕掛けていくなど、攻撃も多彩。守備はC志田野雄一朗・D飯田洋介と鉄壁を誇り、安定した戦いを見せている。前期は怪我に泣いた阿部も、この試合、自身のゴールを含め3得点全てに絡み、復調をアピール。また、4回生MFK村上達哉が阿部からの絶妙なパスを受け、2ゴールを記録した。
 大産大はカウンターからFWH西之宮慎司に当て、そこへFWL西原周平が走り込む形を繰り返していたが、ゴールへ結びつかなかった。櫛引実監督は「チーム力としてまだまだ足りない」と肩を落とした。試合終了直前、CKを大産大MFI橘章斗が決め3−1。関学大は最後の失点を除いては、ほぼ完璧な勝利だった。「あの失点は最終節でインカレ出場を左右するかもしれない」とDFC志田野雄一朗は警戒。最後の1点、大産大が意地を見せた。
                                          (文:フリーライター 久住 真穂)


■9月27日(日)@山城総合運動公園太陽が丘陸上競技場 11:30 kick off
 同大 1(0−0)0 京産大


≪得点(アシスト)≫
 同大 56分 4 宇城 康太

 後期開幕戦で勝利し、ついに首位に躍り出た同大。対するは、前期首位の桃山大を倒し、今年も後期躍進の兆しが見えた京産大。試合は後半から動き始める。同大のサイドを広く使った攻撃が機能し始め、左サイドからDFA林佳祐、MFG荒堀謙次などが絡み京産大DFに襲いかかる。そして56分、左から逆サイド奥へのサイドチェンジが起点となり、混戦からDFC宇城康太が決めてついに先制。その後もMFF楠神順平が圧倒的な技術で京産大を切り裂くなど、チャンスを作り続ける。一方の京産大は中盤が前にボールを運べず、安易なロングボール中心の攻撃を繰り返していたが、終盤に主将のMFG金本竜市を投入するなどし、ようやく同大ゴールに迫り始める。82分にはMFF稲本悠人が惜しいシュートを打つが、これは同大GK@川原隆広がキャッチ。更にMFE市川恭平が、カウンターから持ち味のアーリークロスを上げるが、これも中で合わせることができず、万事休す。同大が逃げ切りに成功した。
 同大の望月慎之監督は「サイドを広く使えていたし、セカンドボールも拾えていた」と手応えを口にする。対照的に京産大の古井裕之監督は「中盤の枚数の多さを攻守両面で生かせなかった。プレスは緩いし、パスも出せていない」と狙った戦い方ができなかったことを悔やんだ。
                                          (文:京産大アスレチック 谷口達也)
  
  
  貴重な決勝点を決めた 同大C宇城 康太 選手           Photo UNN関西学生報道連盟

  
                                            Photo UNN関西学生報道連盟

  
■9月27日(日)@山城総合運動公園太陽が丘陸上競技場 14:00 kick off
 桃山大 1(0−2)3 大体大


≪得点(アシスト)≫
 桃山大 57分 18 須ノ又 聡(2 中山 修志・30 中嶋 亮)

 大体大 11分 8 村田 和哉(10 川西 翔太)
       22分 8 村田 和哉(10 川西 翔太)
       81分 11 山本 翔一( 8 村田 和哉)

 後期1節を終えて最下位に沈む大体大だが、今年取り組んできた守備面のトレーニングが効果を発揮してきたことに加え、怪我で戦列を離れていたFWI川西翔太が復帰し「雰囲気が変わった」と北村公紀ヘッドコーチが語るように、一気に躍動し始める。桃山大は徹底してFWJ齊藤達也、FWQ須ノ又諭の2トップをDFラインの裏に走らせてくるが、素早い対処で封じ込め、11分と22分にカウンターで中央の川西から右サイドを駆け上がったMFG村田和哉に出す形で続けざまにゴールネットを揺らす。
 後半に入ると桃山大が勢いを盛り返し、57分にDFA中山修志のCKから、こぼれたところをDFQ須ノ又聡が決めて反撃の狼煙を上げる。更に直後にも惜しいシーンを作るが、大体大の1回生GK 41森廣泰彦の好セーブに阻まれ追いつくことができない。すると流れは再び大体大に傾き始め、ついに81分、村田の右からのクロスをFWJ山本翔一が頭で合わせてダメ押し点。堅実な守備を起点とした攻撃から、村田が2得点1アシスト、川西が2アシストと、大黒柱の活躍で大体大が勝利を収めた。北村ヘッドコーチが「前節から2週間開いて守備が良くなった。点は取れるから守備が良ければ上を目指せる」と手応えを感じる一方、桃山大・松本直也監督は「シュートは多かったが決められない。チャンスを失った後に中途半端なプレーでやられてしまった」と厳しい表情を見せた。
                                          (文:京産大アスレチック 谷口達也)


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